『電気工事士』一人前になるための仕事の覚え方3step

仕事
・晴れて電気工事士になったけど覚えることが多すぎ
・どう動いていいか分からない
・なにもできなくて、ただ毎日怒られる
・先輩、親方が怖い、怖くてアドバイスが聞けない

そんな疑問に答えます。

電気工事士9年目、今は工場常駐の保全工事をメインに現場代理人をしている
私が、思うことを伝えます。

✓この記事を読むと

 

駆け出し電気工事士の仕事、作業に関する覚えるべき行動の仕方
仕事を覚える上でのマインド意識すべきことを書いていきます。

この記事を読むことで、先輩や、上司、親方から
『気の利く新人だな、こいつやる気あるな』
と思われるようになり、怒られることが減り
気に入られること間違いなしかもです。

今回は、専門用語、図面の見方はとりあえず置いて
工事、施工の覚え方、意識すべきことについて、
独り立ちするまでを、ステップアップ式に解説していきます。

それでは、見ていきましょう。

✓step 1. 目指せスーパーてこ

駆け出しの電工さんは、いきなり現場に出されます。
右も左も分らぬままに、先輩、親方の後を付いて
行くことになるでしょう。

まず、やらされることが

「あれとってきて~、これもってきて~」

「ここ持ってて、ここ抑えといて」

「あっち行って、これ引っ張って」

「これ、ここで面倒見といて」

「これ、組んどいて」

簡潔に言えば、パシリみたいなもんです。
私の地域では、「てこ」なんて呼んでいます。

step 1. では、まず、気の利いた役に立つ「てこ」
「スーパーてこ」を目指しましょう。

それでは具体的に、見ていきましょう。

・とにかく質問、わからない部分は聞こう。

現場デビュー初日~1か月、半年くらいなら、知識が無くて当然
いくら無口で、頑固な職人さんでも、さわりくらいは
教えてもらえるはずです。

この半年くらいは、とにかく質問、聞きまくって
覚えようという姿勢をとりましょう。

2~3年経った後では、今更聞けない。
聞きづらい環境になっていきます
新人の聞けるうちに、聞きたいことは聞きましょう。

専門用語、業界用語なども
ここで吸収できるだけ吸収しておきたいところです。

コミュニケーションにも繋がりますし
仲良くなれれば、仕事もやりやすく、楽しくなるはずです。

ここで重要なのは、質問の仕方、聞き方です。
相手が聞かれて、教えたくなるような聞き方をしましょう。

いきなり疑問を問いかけるのではなく
自分の思うところ、考えを出した上で疑問を問う
という形がベストかと思います。

「どうして○○なんですか?」

ではなく。

「これは××だと思うんですけど、どうして○○なんですか?」

という聞き方を心がけましょう。

とにかく覚えようという姿勢を見せるためにも
自分が理解、納得するまで聞いてみましょう。

覚えようという姿勢、意識が見えれば聞かれる方も
答えてくれると思います。

・今やっている工事が、なんのための工事か理解しよう。

新人の頃は、目の前の作業、先輩にこき使われて必死です。
とりあえずやってみる事も大事だと思いますが

なんで、こういう工程を挟むんだろう?
なんで、このひと手間が欲しいのだろう?

今の作業に対して疑問を持ち、工事の意図を理解しよう。
その工程、ひと手間には少なからず理由が必ずあります
この理由を、理解しているのと、理解していないのでは
記憶の残り方にも差が出てくるでしょう。

このタイミングでこの工程をしておかないと、
後からでは施工ができなくなる

このひと手間の工程を挟むだけで、作業効率が上がる
次の工程が楽になる

などの理由が見えてきます。

・先輩の動きを観察、パターンを覚えよう。

その工事に対して、先輩は、まずどこから手を付けるのか、
どういう材料、工具を準備して、どういう段取り、手順で
作業していくか、どのタイミングで手を貸してほしいのか
よく観察しましょう

どのタイミングで自分がどう動けばいいか見えてきます。

例えば、電線管の配管工事をするならば

材料は、電線管、電線管を支持、固定するもの、繋げるもの
工具は、切るもの、曲げるもの、穴をあけるもの

手を付けるに寸法どり。支持材、付属品の加工段取り。
先に目標物(配電盤の筐体、またはボックス)の加工取り付け、
支持材の取り付け、配管の加工、支持材へ固定

といった感じでしょうか。

この流れの中で、自分がどう動けば先輩が楽をできるか
考えてみましょう。

先輩が、取り付け場所の支持材の寸法どりをしているなら
支持材の加工段取り、支持材の加工

先輩が脚立に上がって、配管の寸法どりをしているなら
配管の加工段取り、配管の加工

極論ですが、先輩がその場から動かなくても、配管を組んでいける。
そんな、状況を作れるように心がけましょう。

先輩の動きを予測して、次に配管を加工するのか、支持材を加工するのか
手を貸しに行ったほうがいいのか、先回りして動けるようになりましょう。

この動きのパターン、工事、工程のパターンを覚えながら、
出来上がった工事の完成形を覚えてイメージできるようになりましょう

・この工事だと、この材料、この工具
・この工事だと、この手順、この工法

・この手順だと、先にこの段取り、この動き

みたいなイメージができるようになれば、自分の行動も見えているはず

指示されなくても、材料、工具の段取り

「あれとってきて~、これもってきて~」
「ここ持ってて、ここ抑えといて」

言われる前に、言われても即対応できるようになれば

スーパー「てこ」の完成です。

✓step 2. スーパー「てこ」を卒業しよう

ここまで施工イメージができるようになれば
あとは実践あるのみです。先輩の仕事を奪う気
どんどんやらせてもらいましょう。

・先輩の施工法をコピーして実践しよう。

自分でも施工できそうな事を見つけて、どんどんやらせてもらいましょう。
最終的には、先輩に「てこ」をやってもらいながら、施工を見てもらう。
こうすることで、アドバイスを聞きながら施工する機会を作れます。

・施工前に、先輩に自分の考えを伝えてみよう

施工に慣れて、完成形と手順がイメージできるようになったら、
先輩に確認してみる。

朝、帰りの移動中の時や、朝礼後のKYMのタイミングなんかで
聞くと良いでしょう。

「だいたいあってるけど、ここはこうしたほうがいい」

なんて答え合わせをしながら、いろんな気づきが生まれます

「ここは、こういう段取りで行きたいから、こう動いてほしい」

先輩からの指示を仰ぐこともできて、自分がどう動くべきか明確化もできます。

施工前に、自分の考えを伝えることで、先輩からも

「じゃぁ、やってみる?」

なんて施工させてくれるかもしれません。
こうして、どんどん実戦経験を積んでいきましょう。

・施工完了後の答え合わせをしよう。

・施工法は法的な基準を満たしているか。
・作業手順、段取りは効率的であったか。
・別な工法の場合だったらどうなるか。

など、施工完了後にも、先輩と意見交換してみましょう。

結果的に、こういう手順でこういう段取りだったけど
違う手順で、別な段取りだったらどうなっていたかなど

施工の癖や、段取りの仕方などは
十人十色なので、意見を聞いて次回に生かせる
パターンをイメージしてみましょう。

答え合わせをすることで
法的知識、施工方法、パターンなど
理解度が格段に上がります

✓step 3. 自分なりのやり方を見つけよう

ここまでくれば、独り立ちまでもう少しです。
施工に慣れてきて、頼れる後輩くらいのポジションです。
次のstepでは、自分なりのやり方を身に着け
施工スピード、クオリティを上げていきましょう

・他の電気屋さん、いろんな人の施工を見るようにしよう。

工事の規模が大きくなったり、単発仕事で行く工場などでは
同業者の仕事を見れる機会があったりします。
そのほかにも、普段利用してる施設などにも、お手本
たくさんあります。

完成している、施工に対して
施工手順を逆算して追うのも、いい勉強になります。

自分が今までしてきた工法とは違う、「気づき」も得られて
一石二鳥です。

いろんな人の工事、施工の癖などを見て
自分に合ったやりやすいやり方を見つけていこう。

・自分なりの施工手順、やりやすい施工法にアレンジしていこう。

施工の完成の過程において、ある程度、ベースの作業手順がありますが
細かいところについては、それなりに工事する人の癖が出ます。

こうやったほうが早くできる。きれいに仕上がる。ミスが少ない。

こういった点を意識して、自分に合った施工法を模索、実践しましょう。

✓おわりに

ここまで、書いてきた内容は、私の会社の新入社員、若手社員に対して
伝えたいことを、書きなぐったような感じです。

過去、私も意識したことにプラスして、今、自分が新人の頃に
戻ったならばと思いながら書き足してみました。

電気工事士に限らず、新しいことを覚える上で
参考になる意識の仕方だと思います。

この記事が少しでも参考になれば幸いです。
最後まで、ご拝読ありがとうございました。

それでは、またっ!

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